発達障害について

このページは、「発達障害」について、その概要についてまとめたものです。

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発達障害の概要

1.発達障害とは何か
  発達障害とは、子どもが新しく生まれ、生活することができるまでに至る過程のすべて、すなわち子どもの発達途上に生じた発達の道筋が乱れたものである。
その道筋の乱れは、子どもが生まれてくる時に先天的に持つものもあれば、子どもの生活を通じた周囲の環境による要因、その環境によって様々な影響があり、その影響によって生じた発達障害は、障害と定義できるものではないとも言える。
ある発達の領域で苦手とされることも、生活の上では特に不具合にならなければ、あえて障害という必要はない。
しかし、生活する上で何らかの不具合が生じていれば、療育や教育を行う必要がある。

2.発達障害の主な特徴
 (1) 広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)
  (a) 自閉症
    1.社会性の障害
・友人関係をつくることが難しい。
    2.コミュニケーションの障害
      ・言語の遅れ
    3.想像力の障害
      ・自分が好きなこと以外に関心を示せない。
(たとえば、自分が好きな車は100種くらい覚えているのに、他の子どもが好きなテレビ番組には興味を示さない等)
  (b) アスペルガー症候群
     言葉の遅れを伴わない自閉症
  【特徴
  非自閉症の人は、他者の仕草や雰囲気から多くの情報を集め、相手の感情や認知の状態を読み取ることができる。
  この能力が自閉症の人には欠けており、他者の心を読むことが難しい。そのような、仕草や状況、雰囲気から気持ちを
  読み取れない人は、他人が微笑むようすを見ることはできても、その微笑みがなにを意味しているかが理解できない。
  多くの場合、彼等にとって「行間を読む」ことは、困難ないし不可能である。

  幼児検診でもチェックされることが少ない(気づかれにくい)

 (2) 学習障害(LD)
   知的な能力に遅れはないのに読み、書き、計算の内、いずれかに苦手項目があり、学習の成果がなかなか上がらない

 (3) 注意欠陥多動性障害(ADHD)AD/HD: Attention Deficit / Hyperactivity Disorder)
   ゴソゴソと落ち着きがなく、動きまわる、何か気になることがあれば、すぐに注意が移ってしまう。
   感情的な衝動性(安定性がなく短絡的に結論に飛躍し順序建てた考えでなく感情が優先する)

3.発達障害があるひとのが直面する社会生活上の困難
 (1) 自閉症
    ・集団の仕組みに馴染みにくい
    ・TPOに無頓着
    ・話が通じにくい。場違いな、周りとズレた言動が多い
   これらのようなことから、集団から浮いた存在として扱われることが多い。

 (2) アスペルガー症候群
    知的障害がなくても自閉症と同質の発達障害
    ・自分が興味があることについては膨大な知識を持っているが、そうでないことは無視する。
    ・周囲にあわせる、雰囲気を読むといったことができない。
   これらのことから、いじめの標的にされやすく、さらに対人関係を歪める要因ともなる。

 (3) 学習障害(LD)
    ・金銭管理ができない
    ・自己管理ができない
    ・掃除や整理・整頓ができない

 (4) 注意欠陥多動性障害(ADHD)
    ・落ち着きがない。人の話を最後まで聞かない。
    ・書類、時間や情報の管理が苦手
    ・論理的に考えて行動するのではなく、衝動的な思いで行動することが多い。
    個性の範疇から障害と呼べるレベルまで幅広く、一概にADHDと診断することが難しい。

4.発達障害の自己認識、二次障害等について
  発達障害者は、思春期以降になると、周りの友人らとの違いを薄々感じるようになる。

「性格特性としての問題」
 ・低い自己評価
 ・自信喪失
 ・感情不安定
 ・不安
 ・緊張しやすさ
 ・敏感性
 ・頑固、融通が利かない

「心因性の症状」
 ・抑うつ
 ・睡眠障害

家庭や学校での無理解や不適切な対応が要因となる場合があり、環境との関係から二次的に生じた『二次障害』とも言える。

あるアンケート調査によれば、二次障害が生じやすい中学生や高校生になった段階で
 ・いじめにあった
 ・教師が理解してくれなかった
 ・何事にも自信がなくなった
 ・友だちができなかった
 ・人間関係に悩んだ

と、対人関係における困難が最も大きな問題として報告されている。

【就労を考えた場合】
就労を考える場合に重要なことは、働く職場において同僚や上司に伝えちゃんと理解してもらうことが必要。
でないと、「職場を乱す困った者」としてのレッテルが貼られ、うつ病などの二次障害などにつながる可能性がある。



雇用管理で配慮すべきポイント

1.発達障のある人に対する雇用管理の視点
 使用する側が雇用管理の難しさを感じる点

  ・対人関係や同僚とのトラブル
  ・職務と適切な職場配置

 社内での対人関係の誤解などが発生しないようにコミュニケーション上の課題を正しく理解し、仲間として受け入れる
 職場環境を作っていくことが望ましい。

2.社員としての受け入れ
 その人の障害特性を踏まえた職務配置や職場環境の整備などの雇用管理を行うことで、本来持っている能力を
 発揮させ、企業利益として貢献できる人間として活用できる


3.障害の認知と公表の方法、範囲
 基本的には本人の意志や気持ちを確認し、それを充分に尊重した上でやるべきである。
 一般の従業員に対して障害に関する基本的な知識を周知する方法として、社員研修を行うなどの方法がある。

4.発達障害と思われる社員への対応
周囲かその障害特性を理解し、適切な配慮が行われることは当面の不適応課題を解決する近道である。
 しかし、個人情報の取扱として考えると極めてデリケートな問題であるため、企業として極めて慎重な対応が求められる。


参考文献
厚生労働省/『発達障害のある人の雇用管理マニュアル』






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